客目線で語る(2015年7月版)

いつまで東京女子プロレスを見に行くのか、今非常に岐路に立ってる気がします。まあ学業(理系大学生)と女子プロレスを両立させようという選手を応援しているので、休みがちになるのは最早諦めの境地ですが、もろもろ環境が悪くなってきているので見に行く度にいつまで見るのかな?って考えることが多いです。

去年の前半は指定席を埋めるのに四苦八苦、アイドル(以前はイベントの半分がアイドルのライブでした)のお客さんでなんとかそこそこ会場が埋まるという感じでした。少ない時は7、80人くらいの動員だったこともあるかな。

それでも後半は徐々に勢いを増し、指定席の椅子が増えその増えた分も売り切れるという確変に入っていました。

今年に入ってから、4月の王子大会まで体感できるくらい勢いがあって毎回指定席チケットは売り切れてしまうという今の状況。

これまでの最大キャパで行われた新宿FACE大会(2月)は売り切れの為、立ち見を急遽出すというような盛況ぶり。150人で超満員札止めのホームである王子BASEMENT MONSTARは早い時には大会の2週間前くらいまでに立見含めて完売なんてこともありました。

そんな急激な成長を遂げる中で、かなり成長痛を起こしているなという実感が有りました。あくまでもこれは客の目線です。

客が入る理由が誰もわからないという状態はやっぱりおかしいワケです。とかなんとか言いながら僕らの高木三四郎オーナーは分かっているのかもしれません。

でも、成長痛は確実に次のジャンプの高さを下げているように思います。

2013年、旗揚げまでのプレ旗揚げ戦は1000円+1Dで見ることが出来ました。もっと観客規模も小さかったですし、リングを設営しない事によるコストカットもできていたのかもしれません。中の人じゃないのでどの程度の差があるのかわかりません。この頃はアイドルが3組くらい出ていました。1000円でペイできているとは思っていなかったです。(恐らく50~70人くらいの集客だったと思います)

とはいえ、2013年末の旗揚げ戦はちょっと弱気の席数だったとはいえ満員になりリングを使っての運営に変わっていきます。

そして、渋谷のDESEOでマットを敷いてやってきたことろを、他が使い始めていた現在のホーム、王子BASEMENT MONSTARにメイン会場を移して2500円+1D(立見価格、指定席は3000円+1D)になります。

ここで一旦動員の壁に当たります。上ぶれ下ぶれはあったとはいえ、100人の動員を超えるのにはちょっと時間がかかったかなと思います。そもそもDESEOではアイドルファン込みで70人位が実際はMAXだったと思いますので。

一度旗揚げ戦の北沢タウンホール通常の3倍程度の200人くらいの動員(旗揚げはご祝儀でそこそこ入るものです)をして、その中からレギュラー興行にくるのは半分以下、とはいえキャパを広げているので70~80人の動員力を付けました。そこからは色んな割合(アイドルとプロレスの)を試して、実験に成功することで150人までレギュラーキャパを増やしました。

普段続けて見に来ている人にとっては、売り切れが早くなることで早めにチケットを抑えなきゃとなります。この規模の団体は自分が会場に行かないと何が起こっているのかは体感できません。

DDTの系列団体である東京女子プロレスは、比較的ちゃんとしたレポートも上がりますが自分がほしい情報というのはやはり自分で拾えないと溢れます。強迫観念から観戦をし続けることになります。これは客数が増えれば解決できるタイプの問題です。今は選手についた客が多いので俯瞰で見てるファンがあまりいませんが、キャパ300人を超えるくらいからちょっと冷静な客も増えます。不思議ですね。

ただ現状は熱心に見ている客は150の中でもやっぱり7~80人、キャパを埋めている150人の恐らく半分がプロレスならなんでもいい層と一見さんからなる吹けば飛ぶ人達。

そういう人達は条件が悪くなるとまず来ません。

だから常に入れ替わります、その中には「毎回は行かないけど何かあったら見に来よう」という消極的リピーターも含まれます。

「満員、完売」が続くと、消極的リピーターは会場に来なくなります。

逆に「満員、完売」が続くと、これまで以上に一見の客が増えます。

一見の客を積極的リピーターに出来るかどうかが安定と成長の鍵になっていると思います。一見さんが多く入れ替わっている内に、積極的リピーターに変換していくことが必要です。一見さんを一見さんのままで帰したら本当に意味が無いんですね。

消極的リピーターはエンジンが安定するまでのガソリンです、継ぎ足しても継ぎ足しても減っていきます。しかし、積極的リピーターは油田です、気持ちが枯れるまで湧き続けます。掘削の方法に失敗すると大変ですが、根の張ったファンになる可能性は高く、まだ他に選択肢がないので見方も優しいです。

積極的リピーターが半分以上で300人クラスの会場を毎回埋められるとかなり安定感が出てくると思います。ただ、300人クラスの会場は非常に限られていて、北沢タウンホールくらいしか首都圏では無いのではないかと思います。

ここで5月の北沢タウンホールの集客を考えます。確かに自分が想定していたよりも入ってました。超満員だったと思います。でも、150人の王子のチケットは飛ぶように売れて即(興行前に)完売だったのに比べると、全席指定の会場なのに当日券も出ていたし、宣伝も直前まで結構必死でやっていたように感じました。

これでちょっと追い風が止まったなと思いました。

4月の王子大会のチケットが完売になったことを受けて、6月にもう1回(2週間後に)同じ王子で追加興行が決定しました。これは正直いって意味がわからないというか、疑問が大きかったです。回数を増やして増やした回数倍になるのは、1度か2度です。それだって成功した時だけの話で、先の予定が決まれば決まるほど、回数が増えれば増えるほど客は調整することが可能になります。

月に1度見てきた人は月に2回になっても見に行くのかもしれませんが、2回のうち1回でいいと思う人も当然出てくると思います。会場が王子以外の場合は実質値上げになるので、これまで同様のペースは見込めないと思います。

その分、新たなリピーターを作らないといけないワケですが、出し物の質が上がっていない。だから、1度見たら満足、1度見て面白かったからもう1回見てみよう、そして2回見たら多くの人が満足してしまっていると思います。ほぼ同じクオリティのものを2回見たら、また機会があったら行こうという消極的リピーターにしかすることが出来ません。穴の開いたガソリンタンクにジャブジャブ給油出来るほどの魅力は感じられていません。

実際、3月、4月の王子よりも前回6/7の王子は立見スペースの余裕という意味では全然観やすかったです。FC優先入場の影響もほぼ受けませんでしたし。5月売り切ることが出来なかったこと、6月客足が(体感で)落ちたことは集客力と価格と内容のバランスが崩れてきているんだろうなという風に思わざるをえませんでした。

今の試合でも多くのお客さんは盛り上がっていますので、そのままでもいいのかもしれません。そこはどういう層に向けてやっていくのか、一番取りたい客に向けてやるのがいいと思います。当たり前ですね。

私はそこの客層からは外れてしまっているので、もう見守るしか無いです。ちょっとずつ距離を取りながら。

興行は水物なので、常に上がり下がりがあるとは思いますが、集客力と価格と内容のバランスがとれていれば、確実にステップを上げていけると思います。

今の実力は観客規模150人/入場料2500円くらいかなと思っています。

そこで9月、2度目の新宿FACEに4000円+1Dでどのくらい集まるのか、それが見モノですね。7月の横浜は恐らく大丈夫でしょう。

この予想は超えていただいて結構なので、是非また完売にしてざまあみろと言ってもらいたいなと思います。

色々不満を言いながらも2年半見続けてきたワケで、その可能性はあると思っていますので。

積極的リピーターと信者の違いについてはまたいつか。

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東京女子プロレスのことを考えると悲しくなるので、ガンバレ☆プロレスがいかにしたら売れるのかの方を考えるために書きました。

忘れてたけど、ドリンク代の値上げの話は別に200円が払いたくないというわけではなくそこに至るまでの誠意の問題で一言申し訳ありませんがご理解くださいくらいの簡単な謝罪の言葉があれば誰も荒れなかったんだよね。払わなくていい金は一切払いたくはないけど、それなら200円分損したと思わせない内容でお送りしますとでも、嘘でも言うべきなんだよ。箱側が値段を上げたとか、よその団体と並びになりますとか全く必要ない。最近とみにやり方に誠意を感じられなくなってる。客は見てるし感じてる。あなた達を擁護してるのは一部の信者だけなんですよ。そこが分からないとずっとこのままだし、多分このままで行くと思ってます。

ひとつ自分には大きすぎるきっかけがあったので、東京女子プロレスを見続けることを一旦辞めることにしました。

都合が合えば見に行きますが、都合を合わせることはもうしないと思います。